メルマガ読者の反応をご紹介致します。
2010年02月10日 20:21:00
「日本人としてのIdentityを植えつけるには」という私のメルマガに対し、次のような読者からの反応がありましたのでご紹介致します。
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石角先生
お世話になります。下記の大変面白く、また貴重なコメントありがとうございます。孫の教育はどうあるべきかで頭を悩ましたことがありました。結果的には、今や保育園、幼稚園を含めた初等教育も香港の方が上なので、香港に家族の拠点を戻しました。日本の公立学校の教育ではとても国際人になることは望めません。香港の(程度が少し高い)学校であれば中国語も英語もマスターし、しかも今や理数教育レベルも日本よりも高くなっております。高等教育は欧米に行かせる計画です。
今後ともどうぞよろしく。
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日本人としてのIdentityを植えつけるには/ユダヤ人は小魚、神は一度水を抜いた。
教育コンサルタントとしてある立派なビジネスマンから相談を受けた。その人の子供は日本の小学校6年、中学から留学させるかどうかを迷っている。その迷っている一つのポイントは、このままアメリカやイギリスに留学させたら日本人としてのIdentityを失うのではないか、アメリカナイズされた変な日本人になりはしないか、イギリスかぶれした変な日本人になりはしないか、日本人としての心の拠りどころ、Identityを失うんじゃないか。だからせめて大学までは日本に居て、それから大学院留学をした方がいいのではないか、という相談であった。
私は一つの実例を提示した。私が送り出したある日本人中学生である。その子は中一からあるアメリカのボーディング・スクールに留学した。1年目は順調に経過した。成績も極めて優秀であった。さて2年目に入り、歴史の科目で太平洋戦争について勉強する歴史科目が始った。この時、アメリカではよく見られることだが、クラスを2つに分けて広島、長崎の原爆投下について賛成・反対の意見を生徒が闘わすという授業であった。そこでその子はアジアから留学している別の学生から吊るし上げをくらった。「日本が太平洋戦争でやったことはけしからん。原爆投下も当然であった。」というものである。この意見にショックを受けただけではなく、その子はこの議論に対して反論することが出来なかった。その悔しさが如何とも耐えがたく、もう日本に帰りたいと思いだした。
ところがである。一晩経ってみると、これではいけないと思ったのか、その子は必死で日本太平洋戦争史を勉強しだした。何と中2の時である。英語で書かれた分厚い太平洋戦争史を日本から来た中2の女の子が猛烈な勢いで勉強しだしたのである。そして、徹底的に原爆投下が違法であるという論陣を張ることができた。いわゆる大量虐殺論であり、当時のアメリカ国内でもその議論を展開する良心的な学者がいた。その論文も読みだした。アメリカに留学して2年目の日本人の中学生である。そして意を決して、翌週の授業で大反論を展開したのである。これにはさすがに先生のみならず「もっと原爆を落とすべきだった。」と言ったアジアからの留学生もギャフンとなった。
私はこの子の将来が楽しみである。恐らく日本に居る時は日本人であることのIdentityは全く認識しなかっただろう。
これはユダヤの有名な小魚の話と全く同じである。小魚は水の中に住んでいて水の大切さは全く分からないし、水と小魚が一体であるというIdentityも分からない。小魚とはユダヤ人である。水とはユダヤ教である。そこで、ある日神様が小魚を陸に出してみたところ、死ぬほどの苦しみを味わって急いで水に戻った。そしてその日以降水の有り難さが分かったというのである。
これと全く同じである。日本人も幼い頃から海外で、特に同じ皮膚の色をしたアジア人から徹底的にイジメられ、暴論を吐かれ、そして吊るし上げを喰うという体験をする必要がある。そうすれば強固な日本人意識と強固な日本人としてのIdentity、そして強固な愛国心が生まれて来る。ところが、大学生まで日本に居ると水の中にいる小魚と一緒で、全くその存在の日本人としてのIdentity、すなわち日本人としての存在感、存在意義が分からない。分からないどころか、人から聞かれることもなければ反論されることもないから、自分で勉強しないまま大学生になってしまう。そして社会人になれば勉強とはおさらばである。
結論を言おう。私は教育コンサルタントとして、もし日本の親が自分の子供に対し日本人としてのIdentityを持ってもらいたいと思うならば、日本で大学まで教育を受けさせることではなく、小学生や中学生の早い段階から海外で教育を受けさせることである。そうすれば、白人や同じ有色人種、場合によって黒人からイジメに遭う。イジメと言っても、こういう教室での大激論である。(暴力的イジメなどはアメリカでは、イギリスでも、日本と違ってほとんど見ない。)そうすれば必死で日本のことを勉強し、日本のことを弁護し、そして日本のことを説明できるようになっていく。
世の中は通常考えられていることと逆のことが多いのである。日本人としてのIdentityを植させたいならば、小学生又は中学生から海外に出すべきである。日本人としてのIdentityを持たないように育てたいならば大学生まで日本の大学にやるべきである。
以 上
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石角先生
お世話になります。下記の大変面白く、また貴重なコメントありがとうございます。孫の教育はどうあるべきかで頭を悩ましたことがありました。結果的には、今や保育園、幼稚園を含めた初等教育も香港の方が上なので、香港に家族の拠点を戻しました。日本の公立学校の教育ではとても国際人になることは望めません。香港の(程度が少し高い)学校であれば中国語も英語もマスターし、しかも今や理数教育レベルも日本よりも高くなっております。高等教育は欧米に行かせる計画です。
今後ともどうぞよろしく。
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日本人としてのIdentityを植えつけるには/ユダヤ人は小魚、神は一度水を抜いた。
教育コンサルタントとしてある立派なビジネスマンから相談を受けた。その人の子供は日本の小学校6年、中学から留学させるかどうかを迷っている。その迷っている一つのポイントは、このままアメリカやイギリスに留学させたら日本人としてのIdentityを失うのではないか、アメリカナイズされた変な日本人になりはしないか、イギリスかぶれした変な日本人になりはしないか、日本人としての心の拠りどころ、Identityを失うんじゃないか。だからせめて大学までは日本に居て、それから大学院留学をした方がいいのではないか、という相談であった。
私は一つの実例を提示した。私が送り出したある日本人中学生である。その子は中一からあるアメリカのボーディング・スクールに留学した。1年目は順調に経過した。成績も極めて優秀であった。さて2年目に入り、歴史の科目で太平洋戦争について勉強する歴史科目が始った。この時、アメリカではよく見られることだが、クラスを2つに分けて広島、長崎の原爆投下について賛成・反対の意見を生徒が闘わすという授業であった。そこでその子はアジアから留学している別の学生から吊るし上げをくらった。「日本が太平洋戦争でやったことはけしからん。原爆投下も当然であった。」というものである。この意見にショックを受けただけではなく、その子はこの議論に対して反論することが出来なかった。その悔しさが如何とも耐えがたく、もう日本に帰りたいと思いだした。
ところがである。一晩経ってみると、これではいけないと思ったのか、その子は必死で日本太平洋戦争史を勉強しだした。何と中2の時である。英語で書かれた分厚い太平洋戦争史を日本から来た中2の女の子が猛烈な勢いで勉強しだしたのである。そして、徹底的に原爆投下が違法であるという論陣を張ることができた。いわゆる大量虐殺論であり、当時のアメリカ国内でもその議論を展開する良心的な学者がいた。その論文も読みだした。アメリカに留学して2年目の日本人の中学生である。そして意を決して、翌週の授業で大反論を展開したのである。これにはさすがに先生のみならず「もっと原爆を落とすべきだった。」と言ったアジアからの留学生もギャフンとなった。
私はこの子の将来が楽しみである。恐らく日本に居る時は日本人であることのIdentityは全く認識しなかっただろう。
これはユダヤの有名な小魚の話と全く同じである。小魚は水の中に住んでいて水の大切さは全く分からないし、水と小魚が一体であるというIdentityも分からない。小魚とはユダヤ人である。水とはユダヤ教である。そこで、ある日神様が小魚を陸に出してみたところ、死ぬほどの苦しみを味わって急いで水に戻った。そしてその日以降水の有り難さが分かったというのである。
これと全く同じである。日本人も幼い頃から海外で、特に同じ皮膚の色をしたアジア人から徹底的にイジメられ、暴論を吐かれ、そして吊るし上げを喰うという体験をする必要がある。そうすれば強固な日本人意識と強固な日本人としてのIdentity、そして強固な愛国心が生まれて来る。ところが、大学生まで日本に居ると水の中にいる小魚と一緒で、全くその存在の日本人としてのIdentity、すなわち日本人としての存在感、存在意義が分からない。分からないどころか、人から聞かれることもなければ反論されることもないから、自分で勉強しないまま大学生になってしまう。そして社会人になれば勉強とはおさらばである。
結論を言おう。私は教育コンサルタントとして、もし日本の親が自分の子供に対し日本人としてのIdentityを持ってもらいたいと思うならば、日本で大学まで教育を受けさせることではなく、小学生や中学生の早い段階から海外で教育を受けさせることである。そうすれば、白人や同じ有色人種、場合によって黒人からイジメに遭う。イジメと言っても、こういう教室での大激論である。(暴力的イジメなどはアメリカでは、イギリスでも、日本と違ってほとんど見ない。)そうすれば必死で日本のことを勉強し、日本のことを弁護し、そして日本のことを説明できるようになっていく。
世の中は通常考えられていることと逆のことが多いのである。日本人としてのIdentityを植させたいならば、小学生又は中学生から海外に出すべきである。日本人としてのIdentityを持たないように育てたいならば大学生まで日本の大学にやるべきである。
以 上