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Liberal Arts教育の頂点に立つOxfordの教育とは

2012年10月22日 10:00:00
2012年8月29日に「私が受けたLiberal Arts教育とは」というTitleで講演していただいた石角昌義先生の居るOxfordのKellogg Collegeを訪ねた。

大学院生としてOxfordで勉強を始めて約1ヶ月にもならないが、Liberal Arts教育の頂点に立つ大学の教育方法はどんなものかを身を持って体験し、説明してくれた。

それによると、毎週Tutoringがある。Tutoringとは、教授と1対1の真剣勝負のDiscussionである。その為には月曜日の夕方5時までに論文を提出しなければならない。その論文のThemeになる関連資料が山ほど渡される。つまり、毎週何冊かの本と膨大な資料を読み、毎週1本論文を書かされる。そして、その提出した論文に基づいて指導教授との1対1の真剣勝負が待っているのである。AmericaのCollegeでは論文は毎週というほどではなかった、と石角昌義先生の言。

これこそ正に筆者が8/12/2012、8/10/2012、7/3/2012のBlogで紹介したJewishのヘブルタ式教育そのものである。1対1のDiscussion方式。そして、筆者が何故日本ではLiberal Arts教育が出来ないかについては、8/23/2012、7/4/2012、7/3/2012、6/13/2012、6/12/2012、6/2/2012、5/29/2012、5/28/2012、5/26/2012、5/25/2012、5/19/2012のBlogで書いたとおりである。

その他に週に1回のSeminarがある。Seminarは1対数名から5〜6名。そして日本の大学でも見られるような授業がOxfordでは無数に毎日開かれている。これは自分の興味のある科目を取るという次第である。

正に教授との1対1のDiscussion、Discussion、Discussion、毎週1本の論文を書かされるという徹底したLiberal Arts 教育の頂点がここに見られる。

こういう教育は日本の大学では全く期待出来ない。

日本の大学の教授は数百名の生徒を相手にmicrophoneで自分の書いて来た講義録を読み上げるだけ。学生はそれを写すか居眠りするか、はたまた自分の携帯でGame をするか、ほとんどは欠席して授業にも姿を見せない。それが日本の大学。そことは100%違うのがOxfordの教育である。

 他のOxfordの卒業生にも会ったが、「とにかくTutoringに於ける教授の攻撃的な質問攻めは卒業して何年も経つのにまだ悪夢にうなされる。」と言っていた。これが毎週だから、正にLiberal Arts教育の真髄、Jewishのヘブルタ式教育そのもの。